アメリカン航空―チャプター・イレブン申請へ

 アメリカの航空業界でシェア3位のアメリカン航空が、11月29日にニューヨークの裁判所に対して、アメリカ連邦倒産法第11章に基づく申請をした旨が報道されました。
 このチャプタ−11に基づく申請は、日本で言えば民事再生法に基づく申請と基本的には似ていると思います。
 再建型を基本として、債務者であるアメリカン航空自らが再建案を作成し、事業継続の下、債務の減額を求めるDIP(Debtor In Possession)型と言われています。
 アメリカン航空でも、人件費(特にパイロット)をめぐり5年間労使交渉が続きましたが、コスト削減に至らず、燃料費も上昇し、赤字が続いたため、チャプタ−11申請に至ったとされています。
 アメリカの航空業界では、ユナイテッド航空デルタ航空がかつてチャプタ−イレブンを申請し、年金を含めた人件費の削減を図り、日本でも日本航空が再建型倒産処理の法的手続を申請したことがありました。
 航空業界も、今後更なる再編を予感させる事態もありうるところでしょうか。