福知山線脱線事故−JR西日本前社長に無罪判決

 平成17年4月、乗客106名と運転手が死亡した福知山線脱線事故で、業務上過失致死傷罪で立件されていたJR西日本前社長に無罪判決が言い渡されました。理由は、事故を予見する可能性がなく、過失はない、との認定です。
 この事故の原因は、運転士が時速70kmの速度制限のところを116kmでカーブに侵入し脱線したとされています。
 過失における予見可能性を具体的に認定しようとの裁判所の見解は十分に理解できるにしても、時速を46kmもオーバーした運転士の過失をどうして止められなかったのか。
 私も30数年前、ある機会に電車の運転に同乗したことがありましたが、電車の加速は極めてスムースになされることに驚いたことがあります。
 時速46kmのオーバーを止めるには、運転士への指導と監督、又、ATSの設置等JR西日本の人為的歯止めが必要と思われます。
 今回の判決を聞き、何か釈然としない一面を感じるところです。