インサイダー取引と逮捕

ボルボが2007年に実施した日産ディーゼル工業のＴＯＢに関して、元日産ディーゼル工業の役員秘書らがインサイダー取引の疑いで、旧証券取引法違反として逮捕されたとの報道がありました。
さいたま地方検察庁が証券取引等監視委員会と合同で捜査したことも報道されています。
私達弁護士は、インサイダー取引の容疑をかけられている被疑者や起訴された被告人からの依頼を受け、その弁護をすることがあります。
証券取引等監視委員会との折衝等を通して思うことは、彼らが実に多くの証拠を収集しているということです。
同委員会には警察からの出向や出身者もおり、その取調べは刑事事件そのものです。被疑者らは、当初は気軽な気持ちで取引することもあり、又、有力なインサイダー情報に接する機会の多い職場は、特に気を付けなければなりません。
ちなみに、私達弁護士も顧問会社等のインサイダー情報に触れやすい立場でもありますので、当法律事務所では全弁護士について株式の取引を全面的に禁止しています。