パワハラ自殺―労災認定


 出光タンカーにおいて上司の厳しい叱責が原因でうつ病となり自殺した事案で、東京地裁は10月19日、労災と認定する判決を下しました。
 判決においては、上司の厳しい叱責が、他人が見ている場で公然と行われ、感情的で「死ね」等の暴言があり、他の部署から注意を受ける等、企業における一般的な水準を超えていると認定しました。
 この事案は、1999年に社員の方が自殺し、2001年に遺族が労災申請し、2003年に労基署が不支給処分とし、この処分の取消しを求めての提訴でした。
 10年余を経過しての判決、余りに時間がかかりすぎているとの感を強くします。
 そして、この労災認定について国は不服の申立をするのか、会社の安全配慮義務はどうなるのか、上司の責任を問うことができるか等の疑問もわいてきます。
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